大分お久しぶりになってしまいましたが気になったので日記として残します。
2021年4月6日(火)Twitterで暇潰しをしていたらある記事が目に入りました。それは、JRが車椅子に乗った客を乗車拒否したというニュースでした。
JRで車いすユーザー乗車拒否にあいました。「階段しかない駅なので案内はできない」と。今の時代でも悲しいかな、よくあること。バリアフリーって全然進んでいない、むしろ無人駅が増え後退してる。味方が必要なので、長いですが、どうか読んでください、シェアしてください。https://t.co/0yvaje4eaS pic.twitter.com/XjkSTNxnPh
— 伊是名夏子♿︎コラムニスト (@izenanatsuko) April 4, 2021
問題提起した方は伊是名夏子さんというコラムニストの方です。この方のツイートと問題提起の内容が記載されたブログ内容を確認しました。
概要
簡単に概要を話すと、
- 伊是名氏はヘルパー、友達、子ども合わせて5人で熱海の来宮に旅行に行く
- 小田原駅→熱海駅→来宮駅のルートでJRの電車に乗ろうとする
- 来宮駅は階段しかないみたいで案内できない
- 熱海まで行ってその後は自身で調べて別のルートで来宮駅に行ってくださいと提案される
- 別の交通手段としてタクシーを提案する
- 伊是名氏が降車駅の熱海駅に駅員を3、4人集めるように頼む
- 熱海駅はそういったサービスに対応していない
- 伊是名氏がバリアフリー法があることを伝える
- バリアフリー法は利用者3000人以下の駅は対象ではない
- 伊是名氏が障害者差別解消法に伴い、合理的配慮として他の手段で対応するように伝える
- JR側は現状としてできかねると解答
- 結局熱海駅まで行ったところ、今回は駅長がいたので対応してもらい無事に目的に到着。
- ブログ書いてツイート
みたいな感じです。
結論から言うと僕はJRは乗車拒否はしていないという見解です。
というのには理由が4つあります。
JRは乗車拒否はしていないと思った理由
- 急だったので車椅子を運ぶ人員が用意できない(来宮駅は無人駅なので)
- 伊是名氏が提示したルートではそもそも対応できない
- 対応できないので目的地に対して別のルートを提案した
- 障害者差別解消法の合理的配慮の意味
こんな感じです。あくまでブログの内容読んでの個人的見解ですが。
ただ、あくまでザッと見た感覚なのですがTwitterを見ていると上記の箇所に関しての指摘が目立っていたので大体思うことは同じなのかなと考えています。
この件について、差別という言葉に対してある程度定義づけしなければ収拾つかなそうなので、定義づけします。辞書によって書き方はそれぞれですが今回はブリタニカ国際大百科辞典からの引用です。
特定の個人や集団に対して正当な理由もなく生活全般にかかわる不利益を強制する行為をさす。
と記載してありました。今回の件はJRが正当な理由もなく不利益を強制したのでしょうか?僕はそうは思いません。
この方に限らず、こういった言い方、ないし書き方をする方は健常者と違うから、法律で定められているからなど、頭のどこかにやってもらって当たり前という考えがもしかしたらあるのかもしれないと思いました。
自分ではできない、助けてほしい、そのような状況になった場合、相手の都合や事情を考慮して最初に伺いを立てるものだと思います。助け合いの精神ってそう言うものだと思います。
健常者、障害者関係なく、無理言って対応してもらった場合はまずは感謝だと思います。
Yahooニュースの記事やコメントも読みました。この記事に 社民党の機関紙宣伝局の事務局長さんは以下のようにコメントしたそうです。
「障害者でも、普通に生きていける方がよりよい世の中だと思います。本来は、駅にエレベーターがあればいいわけで、バリアフリーを実現しないといけないと考えるべきでしょう。駅の人手などに折り合いをつけなければいけない事情はあると思いますが、『障害者は行くな』というのは、差別だと考えています」
愕然としました。誰も障害者は行くななんて言っていません。もし言っているとしたらそれはノイジーマイノリティで大衆の意見ではありません。どう言う解釈をしたらそうなるのか理解に苦しみます。
問題提起をする場合は聞いた側が確かにそうだ、これはなんとかした方がいいな!となるようにするのが良いと思います。なので今回の問題提起方法は個人的に間違っていると思います。ただのクレーマーになっちゃっていると思います。
そしてJRはあくまで民間企業です。例えばエレベーターの導入やこういった無人駅に人を集めるなども導入コスト、維持コストや人件費が掛かることを念頭においた方が良いですね。エレベーターなどは確かにバリアフリーとしてあった方が絶対的に良いですがお金がかかるのですぐには解決しません。
伊是名氏が描いたルートに対して、対応ができない旨とその代替案を提案しました。本来ならその代替案を実行して終わる話なのですが、どうしてここまで話が大きくなったのでしょうか?
こうなった原因の考察
僕なりに考えた結果、問題提起者に対して疑念と不満があったのではないかと思います。
TwitterやYahooニュースなどのコメントを読んでいると伊是名氏が実現できていないと話されていた障害者にとって生き辛い社会、バリアフリーになっていないという点に対して大きな反対をする人はかなりの少数派という感じでした。なんなら多くの人はそりゃそうだよねって感じでした。
ただ、それを実現するためのコストは誰が、どこが負担するの?などという意見はありましたが根本のところの否定はかなり少なかったと思います。
伊是名氏に否定的な言葉を投げている方のコメントの多くは、
- 人間なら感謝を忘れるな
- 当たり前だと思うな
- 自己中心的だ
- 故意に騒動を起こすな
- 過去のブログの内容が酷い
- 過去のTV放送の内容が酷い
だいたいこんな感じです。なので今回の問題を皆に分かってもらいたいのなら、まずは過去の行動を振り返ってどうしてこうなってしまったのかを今一度考え、それから迷惑のかからない方法で問題提起した方が皆さんも納得した状態で問題に対して考えられるのではないでしょうか?
この件に関して伊是名氏がFacebookのコメントを書いていたのですが
ネット上でのアンケート、私を支持するかしないかに、4万件の回答があり、97%が支持しません、でした。悲しい限りですが、でもどんな方法だったら声をあげてもいいのでしょうか?
私の説明不足もたくさんあったと思います。支持を得られない訴え方をとったたのかもしれません。
上記のコメントを残していました。
4万件のうち、38,800件が支持しないということだったので今回の問題提起方法が間違っていたのは明らかです。
コメント内の”どんな方法だったら声をあげてもいいのでしょうか?”この点こそ、皆さんに聞いたほうがよいのではないでしょうか?
ただ、この点に回答してもらうのには助けてあげようと思われる人間性がなければいけません。
これは障害者、健常者関係ないです。困っている人が声をあげていたら一億人もいれば誰かしら手伝ってくれると思うのでまずは今回何故こうなったのかを自分なりに考えて次に活かすと良いのではないでしょうか。
障害者はどう思っているのか?
僕が一番気になったのは障害者の方(中でも車椅子を常に利用している)が今回の件に対してどう思っているのかということです。Youtubeで探してみるとまっとんさんという方がこちらの件について触れていました。
- 何故事前連絡をしない?
- 障害者は2手先3手先を読む力が必要になる
- 言い方が悪いからトラブルになる
要約するとこんな感じでした。全ての障害者の意見を代弁しているわけではないですが、やはりこの問題を知ってもらう方法としては伊是名氏は間違っていると思いました。
この方以外にもTwitterや5ch、Youtube、Yahooニュースなどで障害者の方々からの否定的なコメントを多く目にしました。
一緒にされたくないというコメントが目立っていたので間違っても障害者は悪などとは決して思ってはいけません。(誰も思っていませんが)
まとめ
こうして僕も日記を書いている通り、バリアフリーに関して(伊是名氏の態度についての言及が目立つが)良くも悪くも意見が沢山出て話題になったので伊是名氏はもしかしたら成功したと思っているのではないかと思います。ただそれは大きな間違いだと思います。
問題提起の仕方は聞いた側が確かにそうだな、この問題を解決しよう!と納得できなければただ炎上するだけでなく逆に悪い印象を持たれてしまう可能性があります。
1番良くないのは”障害者”に対して良くないイメージを持ってしまうことだと思います。今回の件は話題にはなっているけど大いに不信感はあるみたいな雰囲気になっていたので、なんとも言えない感じでした。
現場を見ていないので何とも言えませんが僕がブログを読んだ限り、障害者とか健常者とかそう言うの抜きで考えてもう少し別の言い方と考え方はできなかったのかな?とは思いました。
誰もが暮らしやすい社会は正直言って現実的ではないのですが理念?として掲げといて細かく少目標を立てていき地道に問題解決するしか方法はないと思います。
僕も余裕があれば日常でこういったことを考え、助けてほしいという声をもし聞いたら積極的に手を差し伸べていきたいと思います。といったところで感想終了です。
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